百聞は一見にしかず パート③
2025年11月18日こんにちは。
前回のブログから少し時間が経ってしまいました。
最終章となる今回は、「スポーツが文化に根付く」というテーマで書きたいと思います。
海外へ行く前の自分は、Jリーグのスタジアムに足を運ぶことも、サッカーの試合を熱心に観ることも多くありませんでした。
しかし、ドイツ到着から約2週間後にFCケルンの試合を初めて観戦した瞬間、一気にその魅力に引き込まれてしまいました。
ビールを片手に止むことのないサッカー談義、迫力あるオープニングセレモニー、ゴール時の熱狂、そして――正直あまり中身のなかった試合内容。笑
それでも「お金を払ってでも毎週通いたい」と心から思えるほどの衝撃でした。
サッカーは、生きていくうえで必ずしも必要不可欠なものではありません。
ですがヨーロッパや南米の人々にとっては、生活に深く根付いた“文化そのもの”です。
試合に勝っても負けても変わらずチームを支え、結果によって観客数が大きく増減することもほとんどありません。
ここに、先進国と後進国との大きな差があるように感じます。
今回の遠征は偶然にも、ケルンが1部に返り咲いた開幕戦と日程が重なり、かつて同じ職場で働いていた元同僚に無理を言ってチケットを入手してもらいました。
それほどブンデスリーガの人気は絶大です。
いい大人の自分が童心にかえって胸を躍らせたほどですから、選手たちもきっと「この舞台でプレーしたい」と強く感じたはずです。
一方で、Jリーグも歴史とともに確実に前進してきました。
日本は世界的にみても独特の文化を持つ国です。
先進国の良い部分を参考にしながら、ただ真似るのではなく、日本らしい素晴らしいスポーツ文化と環境を築いていけるはずです。
自分が帰国を決めたのも、そんな未来に少しでも貢献したいと思ったからです。
もうひとつ理由を挙げるなら、ドイツでの生活を通して、アジア人として舐められる経験が少なくなかったからです。
特にサッカーの現場ではその傾向が強く、悔しい思いをすることも多々ありました。
その分、「見返してやりたい」という気持ちも強くなりました。
ありがたいことに、かつて共に駆け出しの時期を過ごした仲間たちは、今や各方面で大活躍しています。
チームのヨーロッパ遠征や個人留学をサポートするのは、子どもたちに貴重な経験をしてほしいという思いもありますが、同時に自分自身が初心に戻り、エネルギーをもらえる時間でもあります。
こうした機会をいただけることに感謝しつつ、アカデミーの発展のためにこれからも尽力していきたいと思います。
ご精読いただきありがとうございました。
Liebe Grüße
