こんにちは。
久々にブログを書きたいと思います。
今年の春休みにU14選手と一緒に、初めてのドイツ遠征を実施しました。
自分自身が3年間生活した場所に、自分が作ったチームで来ることは感慨深いものがありました。
前置きはさておき、
日本ではまだまだ「やり過ぎ文化」が根強く残っています。
所属しているチーム練習に加え、色々なスクールや習い事漬けで幼少期の燃え尽き症候群や怪我の多さなど、ピッチ内の問題以上にピッチ外の問題の方が大きいと考えてます。
週末の試合について、欧米諸国では週末は土曜・日曜のどちらか1回の活動が当たり前(イレギュラーに入ることも稀にある)で、どちらかの1日は家族や友人と過ごすことが日常です。
試合時間も非常に短いです。
U14もトレーニングマッチをレヴァークーゼン・デュッセルドルフなどブンデスリーガアカデミーを含み5試合実施、どれも基本的には20分×4本の80分というレギュレーション。
この部分を見ても、いかに日本は高校年代までやり過ぎなのかがわかります。
現地でサポートしてくれたドイツ人の友人にも「10日間で5試合とか、お前アホなのか」と嫌味を言われました(笑)
理解はしてますが、はるばるきたから多少無理したいのが本音です。
グラーナでは、
ジュニア:20分×4もしくは15分×5
Jrユース:25分×4もしくは30分×3
が基本となります。
もちろんアウェーのチームさんに伺う際は、そちらのレギュレーションに従います。
日本で活動している中で、まるっきり欧米諸国のモノマネをすることは意味を成しません。文化的に職人気質、繊細な作業をハイクオリティーでこなせる技術は、世界的に見ても群を抜いていると思います。
ひたすらコーンドリブル・リフティングを繰り返す、素走りを何時間も永遠と忍耐強くできる、これは間違いなく外国人にはマネできない部分です。
ただ、競技時間が統一されている以上、決められた時間内に勝負をつける力が必要です。
自分でスイッチを入れて短時間で100%出し切る選手
かたや70%〜80%で抑えてしまう選手
ボールを使ったトレーニング出し切る癖をつけて欲しいのは確かですが、右にならえ・失敗を良しとしない環境で育っている以上、どこかで走力を高めるために強制的に素走りの時間を作らなければいけない。それをやらされているのではなく、できるだけゴールを見せて走る必要性を伝えています。
自分は学生時代は走りが本当に苦手で、何度も妥協の道へ逃げました(笑)
クラブではまだまだ目立った成績を残せていませんが、それでも選手個々がある程度レベルアップしている実績は少しずつ出てきました。
他がやっているのにうちはやっていない、など、やってないことで不安になってしまう話は良く聞きます。その大人の不安の犠牲になっているのはいつも選手(子供)です。
習い事で遊びの時間が少なくなることもあまりお勧めしません。
サッカーも限られた時間で出しきれなかった、という余白(後悔)が次の練習などに活かされれば良しです。
ヨーロッパの1例ではありますが、あるクラブではジュニア年代は1週間の練習・試合を含みサッカーをする時間を320分〜340分を目安にするなど、科学的根拠に基づいた育成が徹底されています。
まだまだそういった部分では日本のサッカー事情は遅れをとっている部分が多いと、認めざるを得ません。
ただ、前述した通り日本選手しかできない部分もあります。
良いものを残して、悪い部分を改善することを日々考えながら、アカデミーとしても現場力を高めていきたいと思います。
ご精読ありがとうございました。
リャン
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